ハブベアリング交換 2019年総合計
今年もバイクのハブベアリングを交換しまくりましたが、合計で何個交換したでしょうか?
まずは12月分
53個(57個=12/28土6005BMWフロント2個・12/29マグホイールリア2個追加)ですね。春秋のバイクシーズンではないので、1/2~1/3って感じですかね。それでも1ホイールに2個使用しているとして、約28ホイール分は交換してる計算ですね。
2019年間合計は?
●合計616個でした。もう少し行ったかな?と思ったんですけど秋冬が天候不順で伸び悩みましたね。
●図にすると以下の通り。
●ずば抜けて6005が多いですが、6005はBMWなど外車ホイールが多いですかね。続いて6004、6204、6302、6205、6304、って感じで、ほとんどが大型バイクのハブベアリングです。
●6000とか6002ってのは、シャフトが細いスクーターなんかのベアリングですね。
●右端の方の純正ベアリングは、特殊サイズの採用が多いホンダがスズキの倍くらいあります。スズキは純正と言うても普通のJIS規格ですし。あ、でも隼フロントの60/32の隙間C3サイズは少し珍しいカモ。
●一番右端のお持ち込みは、made in台湾やコリアなど外国製ベアリングの方もいらっしゃいまして、当店の日本製ベアリングに変えた方もいらっしゃいました。
●ベアリングは迷ったら日本製にしといた方が無難カモです。製鋼技術というか、高真空脱ガス精錬具合や砂傷(すなきず=不純物)、連続鋳造(耐火煉瓦に接触する時間が短い)なんかで疲労寿命に差が開くことが多いですからね。
●正直一番寿命が短いワーストベアリング生産国はインドでした。
●ここらへんインド生産バイクはもう少し格上の製品、例えば日本製はコスト的に無理だったとしても、made in台湾やコリアにした方が良さそうな気がします。
●順位としては、1位 日本、ポーランド(BMWが使用)、 2位 台湾、コリア、 3位中国、 4位インド、って感じですかね。
確かに鉄鋼を大量生産してはいるけど、、、
少し話は逸れますが、、、、、、
中国がズバ抜けて多いですね。
上記図には有りませんが、品質から見てみると、鉄筋なんかに使用する「例SS400=一般構造用鋼材」あたりはまだ良いとしても、その上の品質の「例SK85・SK120=炭素工具鋼」あたりに成って来ると、途端に品質にバラつきが出始めているようです。
中国のヤスリなんて単純炭素鋼T12A(=JISのSK120相当鋼材)レベルでも、端と真ん中で全然硬さが違ったりして驚きますからね。マクロ偏析っていうか、きちんと材料が混ざってない感じ。
まさか小さい手ヤスリレベルの熱処理技術で「マスエフェクト=質量効果=単純炭素鋼は焼入れ性が低いから冷めづらい中央は柔らかい」のミスは出さ無いと思う。
イヤ、でも中国だしなぁ~。
なもんだから「より高度な合金工具鋼系は推して知るべし」のレベル。ちなみにバイクのベアリングはSUJ2って言う高炭素低クロム合金鋼材が多い。
ざっとした鋼のランキング
↑より高級
●粉末ハイスHAP40等・粉末ダイス鋼(ZDP189)・粉末ステンレス刃物鋼(SPG2)・CPM3Vなどなど、、、
↑ここから上は、粉末冶金製造鋼。溶けた鋼材(湯)を霧状にして、その後焼き固めて均質化。炭化物が小さくマクロ偏析が無い。また、微細炭化物のピン留め効果により、熱処理時の結晶粗大化が起きにくいのも長所かな?と。
↓ここから下は、通常溶解鋼
●ハイス(ハイスピードスチール=ドリル用途で熱に強い。450℃くらい上限)
●ダイス鋼(ねじ切りとか金型とか・代表AISI規格D2≒日立商品名SKD11)
●合金工具鋼(軸受鋼SUJ2とかSKS93とか)=刃物鋼青紙とかはコレの高純度高級版でベースが砂鉄
↑ここから上は、鉄+炭素+合金成分。一般的に耐熱・耐摩耗が単純炭素鋼より良い。
↓ここから下は、鉄+炭素で、単純炭素鋼とも言う。硬さは同じでも高温で軟化し熱に弱い。
●炭素工具鋼(SK85≒旧SK5)=刃物鋼白紙とかはコレの高純度高級版でベースが砂鉄。ちなみに黄紙は鉄鉱石砂鉄半々。
●機械構造用炭素鋼(S45Cとか)
↑キルド鋼(ベース鉄の脱酸素がしっかりして高品質)・高級鋼はESR精錬等で特に念入り。
↓リムド鋼(ベース鉄の脱酸素が不十分で廉価だが低品質)
●一般構造用炭素鋼(SS400=ビルの鉄筋とか)
↓よりベーシック(必ずしも低級とは言えず。例日立白紙鋼は単純炭素鋼だが高純度で高級)
話は逸れますが、、、
正直こういった低品質製品を見てしまうと、中国がどんなデカイ軍隊を作ろうが、中国製金属材料を使用している限り、戦車も空母も潜水艦も、共産党中央政府が宣伝する程の過酷な長期使用には耐えられ無いだろうな?と勘ぐってしまいます。
特に氷山が浮かぶ様な寒い海の場合、敵襲回避の大旋回で船体に負担が掛かると、脆性や遅れ破壊などで急にクラックが入って浸水。みたいな事が顕著に現れそうな予感。
偏析があれば当然溶接部分も弱そうだから、爆轟速度の速さ(衝撃波の強さ)が自慢のRDXやHMXより、猛度の高いPBX・HBX系炸薬の水中爆発はツライだろうなぁ~と。
あ、でも日本の製鋼会社も自衛隊納入品のデータ改竄してたし、対岸の火事と他国を余裕で傍観は出来ないっすね。大企業はその名に恥じない様、しっかり仕事して欲しいもんです。
話は逸れましたが、、、、、、
まぁバイクに使用するパーツはしっかりした物に交換したほうが良いですよ。と言う感じです。
今年もあと数日。
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