ピレリ ディアブロロッソ4(クアトロ)インプレッション

さて、待ちに待ったピレリの新作スポーツタイヤ「ディアブロロッソ4(クアトロ)」が到着しました。もちろんピレリさんに限った事では有りませんが、コロナの影響なのか国内デリバリーが押していたんで、凄い楽しみにしていたんですよね、ロッソ4。

まずロッソ4で特筆すべきは、例外は有れど一般的に排気量によって大体決まってくるタイヤサイズがですが、そのタイヤサイズによって構造や素材を変えてチューニングしてある点です。

ところで前作ピレリのロッソ2(2011年)、ロッソ3(2016年)と続いての最新作ですが、ツー、スリー、と来て、なぜ急にクアトロに成ったんでしょう。謎です。イタリア人のプライドでしょうか?すいません話がそれました。それではロッソ4(クアトロ)はどんな性格のタイヤかインプレしてみましょう。

使用後の写真でスミマセンが、さっそく自分のZX10RRで試してみました。

ピレリディアブロロッソpirellidiablorosso4(クアトロ)インプレバイク・オートバイタイヤ交換東京モトフリークi

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ピレリディアブロロッソpirellidiablorosso4(クアトロ)バイク・オートバイタイヤ交換東京モトフリーク

まぁプロライダーでもメーカー技術者でも無い一般人の僕は、一般人の感性でしかお話出来ませんので、ものすごい詳しい構造の説明やプロのインプレッションは、メーカーサイトをご確認下さいませ。

https://www.pirelli.com/tyres/ja-jp/motorcycle/all-tyres/sheet/diablo-rosso-IV

 

ロッソ4(クアトロ)はどんなタイヤか?

6月27にモトフリークブログでもアップしましたが、ディアブロロッソ4はピレリのスポーツカテゴリーラジアルタイヤです。

ラジアルタイヤ インプレ一覧 2021年ver

ラジアルタイヤ インプレ一覧 2021年ver

 

ハンドリングの軽快感が際立つカラッとした明るい性格でツーリングもスキっと爽快!

1)ハンドリングが軽い点

ダンロップ/ロードスポーツ2、ミシュラン/パワー5、ブリヂストン/S22と他社の同じスポーツカテゴリータイヤと比べても、ハンドリングがクイックかつ軽快に感じます。最近のスポーツカテゴリータイヤの傾向として「これツーリングタイヤか?」と思うくらい、おっとりした性格で雨や低温にも強くて驚く事が多いですが、そんな中に有ってもやはりハンドリングのピレリ。明らかにハンドリングの軽快感が際立つカラッとした明るい性格でツーリングもスキっと爽快!と言う印象です。

そこまで速度を出さなくても「あぁ今日はバイク飛ばしたぜ……」と言う充実感が手に入りやすいタイヤですかね、ロッソ4は。スパコルとかレーステックで「飛ばしたぜ!」みたいな気分に成るには、ストリートではかなり危険な速度域に成ると思うので、ロッソ4の味付けはストリートスポーツタイヤとしては、良い妥協点を見つけたのかな?と思いました。あ、話逸れますけどミシュランのパワーカップ2。アレは相当ストリート走りやすくてビックリしますぜ。

ちなみに各社スポーツタイヤのハンドリングを比べてみると……

↑軽快・クイック「すぐに曲がってやるぞ!」と待ち構えている感じ。
P/ロッソ4(低速~高速共に軽い)
ME/ロードテック01SE(BMW/S1000Rで試してロッソ4に似ていると思った。ただし波長が長くジェントル)
・・・ココに壁が有る・・・
MI/パワー5(ニュートラルで前後平均的性格やはりミシュラン)
D/ロードスポーツ2(低速普通~高速安定、パっと乗った感じソフトで優しい)
B/S22(チョイ特殊キャラ、低速安定~高速軽、前後タイヤの役割分担がハッキリ別れている感じ)
↓リアトラクション感、二次旋回加速重視?直進安定感

と、感じました。もちろんコレは「性格とか味付け」の話で有って、実際にタイムはどれが早いのか?とは直接関係無いっす。S22は低~中ハンドリングがダルに感じましたけど、飛ばすとダルに感じた安定感が良い方向に働くなぁと思う時が有りましたし。そこいらへんは好みの世界としか言いようが無いと思います。

 

2)グリップ

正直言ってどれもそこまでは大きな違いは無いと思います。が、強いて言えばD/ロードスポーツ2のストリート乗りやすさ感が強めに設定されているかな?という程度です。

特に街乗りレベルでグリップが足りねぇ~!なんて言う差は感じませんし(本当は比べれはすぐ分かるけど、サスの反応がすぐに変わるっすもん)、有ったとしても僕は気にならないレベル。正直サーキットでテスト出来ていないのでなんとも言えませんが、ひょっとしたらロッソ4はスポーツタイヤ中では、一番サーキットに向いていそうな感触ですね。まぁ以下の理由による想像ですが。ちなみに「ロッソ4とは違う意味でサーキット向きだな」と感じるのはS22ですかね。S22はチョイ特殊君な一面が有る。

3)乗り心地、剛性、コシ感(スポーティーの中にレーシーが見え隠れ)

と言うか、表面的なグリップよりも内部構造のコシとか一体感みたいな方が影響度が大きい気がしたんですよ。このロッソ4と言うタイヤは。そこら辺は以下に続きます。これがサーキットを走っていないのに「ロッソ4はスポーツの中ではサーキット向きかな?」と思った理由ですけど、全メーカーのスポーツタイヤ中で一番コシが有るんですね。最初の慣らしが終わるまでは「あれ、このタイヤ硬いかな?」とか思うんですけど、タイヤが慣れてくると「あぁ、最初は少し硬いカモだけど、これはコシだね」と言う風に感想が変わります。

特に低速~中速の乗り心地のソフトさを最優先される方は、ミシュランやダンロップが良さそうですが、ここ一番のスポーツ性能や開けた時のシッカリ感を重視される方は、ロッソ4が向いている気がします。あとは何気にメッツラー/ロードテック01SEですかね。「ツーリングタイヤRT01のスポーツエディションって言ってるけど、SEって完全にスポーツタイヤじゃん!」って思いました。それくらいスポーティーで例えるならドイツ製高級スポーツカー的シャシー剛性感。でも、セセコマしく無いので、タイヤがライダーに向けて「お前もっと飛ばせ!」とせっつかれる感じは無く少しジェントル。

ところで、このロッソ4と言うタイヤ。

ホイールに装着していない裸タイヤのトレッド面とかサイドウォールをモミモミしてみると、「キャ~超ソフト~!もみもみニヤニヤ」とか思うんですけど、実際に空気を入れて走ると凄ぇコシが出てくるんですわ。この子は形と大きさはスポーツタイヤ的なんですけど、グリップや剛性とか性格はハイグリップタイヤみたいなんですよね。

なのでソフトなタイヤが好きならミシュラン、ダンロップ。攻めた時のシッカリ感や波長が短いクイックな感じが好きならピレリ、メッツラーかな?と思いました。ブリヂストンS22は前硬・後柔が一番ハッキリした感じでちょっと他と違う感じ。スポーツタイヤなのに明らかにサーキット走行を意識している前後姿勢。

あ、そうそう。もちろんミシュランパワーカップ2とか、ピレリのディアブロロッソコルサ2に比べれば、ロッソ4の方が、と言うかスポーツカテゴリーの方が街乗りしやすいですからね。僅かで有っても足つきも良いし。

ちなみに前作ロッソ3を履いて頂いたモトフリのお客様のデータ的にも、他社同カテゴリーのタイムより平均して早い結果が出ているので、更にHOTに成ったロッソ4は、想像とは言え遅くなるとは間違っても思えず……。

 

4)トレッドゴムと内部の一体感

これは少し説明が難しいのと、場所や走り方の諸条件が影響し自信が持てない所も有るんですけど、内部構造と接地面の摩耗するトレッドゴム。この両者の一体感の強弱は結構乗った感じに影響するんですよね。この一体感が一番強いのがスパコルとかQ4のレースタイヤカテゴリーで、別々に役割分担する感じが強いのは、ロード5やロードスマート4などのツーリングカテゴリータイヤと感じますが、これをスポーツタイヤ内で分けするとですね……

内外が一緒に動く感じのタイヤ
P/ロッソ4・ME/ロードテック01SE(チョイゆっくり)

ほんのチョイ別々(前後性格違う感じ)
B/S22

中間
MI/パワー5。ココでも中庸なあたりがミシュランらしい。

内外別な感じでグリップとソフトさを演出か?
D/ロードスポーツ2

って言う感じですかね。

ちなみに誤解を恐れずに超~飛躍した比較が許されるならですが、B/S22を履いた時に「アレ?S22ってD/Q4を滅茶苦茶マイルドにした感じかも?」って思った事が有るんですよね。前が高剛性で直径大、後が小径でソフトかつ内外の一体感が有る。と言う狭い点に於いて。実際はカテゴリーもグリップも違いますけどね。でも何処かに似ている要素が有る気がするんですよね。

トラコンなど電子制御の兼ね合いとか、ストレートエンドで突っ込んで、V字にターンして、大きくアクセル開けた時にリアがブニュっと潰れてトラクション。と言う所を狙ってるんですかね?なんて言うかツクバ2000のコーナー解決手段みたいな感じかな?

 

5)空気圧(自己責任でお願いします!)

ブログは色々なバイクやレベルのライダー、一人乗り二人乗りなど、条件が異なるシチュエーションが多いので、空気圧は相当シビアな話と自覚しての話ですが……特にロッソ4の様に剛性が高めのタイヤは、空気圧を色々と試してみる事も面白いかも知れません。

「アレ?ロッソ4乗り心地が硬くね?」とか「グリップ感掴みにくいカモ?」と思った方は、ドゥカティあたりの同じカテゴリーバイクの空気圧を参考にしてみると、ロッソ4の意外な一面が見えてくるかも知れません。タイヤが路面からハネて接地時間とか接地形状や接地面積が減ると、それだけグリップとか情報量が減っちゃいますからね。

※ただし空気圧チェックは、必ず100km前後以上の慣らし運転を完了した後に、少しずつ安全にお試し下さいませませ

 

現時点での結論

「あくまでもスポーツタイヤ中では」ロッソ4が一番アグレッシブに感じます。このコシ、ハンドリングの素早さ……あぁ、やっぱピレリだわコレ……。

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要点まとめてインプレするのって難しいですね。また適当なタイミングで変更するカモです。

 

 

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