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昨日のオーバーホールブログその1
の続きです。
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こちらもご覧ください
サスペンションオーバーホール
スズキGSX-R1000K3その1
http://motofreak.jp/?p=3877
サスペンションセッティングの方法 その1
http://motofreak.jp/?p=4040
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サスペンションを外しされた
ジクサーちゃんはこんな感じです。
すでに洗浄グリースアップ済のスイングアームが
装着されていますが、なんとなく鳥っぽいと言うか、
カラスっぽい感じがします。
ついつい忙しさに流されて写真を撮り忘れましたが、
スイングアームのピポットシャフトと
フレーム側の受けの穴は錆び付いてました。
サスペンションを外したフリーな状態で
スイングアームを上下に動かしますと
やはり錆びている分動きが悪く固かったですね。
そう言った所も研磨・清掃・潤滑をしましょう。
そして肝心のインナーパイプですが、
左側はこんな感じでダイヤモンドライクカーボンが
錆びが原因で剥れてまして、
右側に至っては完全に禿げて広範囲が錆びて使用不可。
フロントリアのリングなど消耗品ですが、
メタル類は完全に摩耗しており使用不可。
リアサスの窒素抜けやオイルが死んでいたせいか
ダンピング不足で底付きを繰り返し
バンプラバーに至ってはこのとうり。
ここまで来るとリアサスの破壊や転倒に
繋がってもおかしくは有りません。
しっかりメンテナンスしないとかえって高くつきます。
よく勘違いされている方がいらっしゃるのですが、
目につきやすい金属のスプリングだけでは
激しい加速減速コーナリングGを受ける
リッターSSのリアサスはショックを吸収しきれません。
日本製のスプリングはかなりの高品質で
車用は特に腰が有り素晴らしいですが、
バイク用のスプリングもそうそうへたりません。
では何がダメに成るのかと言いますと、
キャビテーション防止用の高圧窒素ガスの抜けと
ダンパー作用を発揮させるオイル粘度の低下です。
金属のスプリングはサスから外して
ポンとおかれた状態の長さを「自由長」と言いますが、
それを半分まで縮めた所で二倍の反発力しか出ません。
つまり圧縮した力に対して二倍に比例する反発力です。
しかし窒素などの気体は半分にすれば四倍の反発力、
三分の一まで圧縮すれば九倍の反発力と言うふうに、
圧縮力に対して二乗に比例した反発力が発生するので、
サスが縮んだ奥の方のコシや底付き防止に繋がります。
例としてフロントサスの油面を上げて行くと
底付き近辺に近づくと急に固さが上昇しますが、
それはスプリングでは無く気体の反発力です。
まぁそれくらい窒素など気体や油面調整は
キャビテーション対策や底付き防止に重要です。
さて作業の話にもどりましょう。
メンテナンスが完了したサスペンションを
バイクに組み込みましょう。
全体の清掃・研磨・潤滑は勿論のこと、
メーカー純正オイルよりハイグレードな
100%完全合成油を使用。
そのオイルもそのまま使用するのではなく、
真空ポンプで脱気してから使用します。
そうしてキャビテーションの減少や
サスペンションの作動初期から
タイムラグ無く減衰が綺麗に立ち上がるように
留意します。
そして前後サスペンションやリンク類を
バイクに装着してひとまず完成です。
この後はブレーキのメンテナンスと
エンジンオイルの交換に成りますが、
それはまた次回のブログでご紹介します。
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