雪がふってますなぁ~~~。
雪って言えば、モトフリはおととい雪が溶けたせいで漏電がおきて、30分以内に4回もブレーカーが落ちました。ホント商売あがったりですよ。

さて、以下長ったらしい電気の話ですが、貴殿に理解したい志さへあれば、一年かけて30回くらい読み返してもらえると、理解した実感が湧いてくるカモ、、、。

電気アレルギーを起こさず最後までご一読頂けますと幸いです。

 

1)漏電した犯人

2/2(木)の夕方から補修工事だったんですけど、結論から言うとあまり使わない入り口の照明回路が漏電してました。
バランスアウト 位相反転 バイクタイヤ交換東京モトフリーク
この消えてる裸電球の回路。実際に漏電した場所は建物内の入り組んだ配線。

そんで、コレがモトフリークの100V電源のおおもと(単相3線100V=通称・電灯線)。右上の「切」になっているのが漏電した入り口照明のブレーカー。左のデカイのが漏電遮断機(ELB=Earth Leakage Circuit Breaker)。
電源単相3線式100V漏電 位相反転バランスアウト バイクタイヤ交換モトフリーク東京 

 

プラスとマイナスは絶縁されていないとショート(短絡=たんらく)しますが、測定したら0.11MΩしか無い。ちなみに漏電はプラスとマイナスのショートではなく、プラスとアースのショートです。漏電は地絡=ちらくと言い、まさにEarth Leak。

東電の漏電基準は150V以下は0.1MΩ、300V以上は 0.4MΩですかね?

だから漏電遮断器が働いて、写真左のデカイブレーカーに有る黄色いボタンがピョコンと飛び出して「漏電っす!」と教えてくれたと。

実際には0.95MΩ~0.96MΩくらいで作動するらしんですけど、測定時は晴天だったので雪溶け時よりは少しばかり絶縁が復活してたんだなぁ~と。

ちなみにMはメガ=100万=古い人は慣例的にメグと読む。Ωはオームで電気抵抗の単位。

電気屋さんとか詳しい人に「漏電の基準は、なんメグ以下っすか?」とか知ったかっぽく聞くと「あれ、この人電気知ってるのかな?」とか思われるかもしれない。だからなんやねんって話ですけど。

 

2)仕組みと電気の流れとしては、、、

家庭用の100V電源。いわゆる単相3線=(たんそうさんせん)は以下の様になっています。

犯人はコレだ!

図2の右上の灰色の四角が今回の漏電した電灯に該当しますが、その途中の茶色いu配線(ホット=黒L2)がどこか地面とか他のアース的なものと絶縁不良を起こしていた訳ですね。で、電気を通したのは多分雪解け水だと思う。

図1 以下借り物画像ですみません。
バイクタイヤ交換東京モトフリーク

図2
バイクタイヤ交換東京モトフリーク漏電 単相三線100V

上図からすると、家庭のコンセント100Vは「白=中性線がアース=0V・黒=L1=100V」として使っていると。「白=0V・赤=L2=100V逆位相」も電位差100Vなんで、逆位相に成るけど普通に100V電源として使用は出来るハズ、、、たぶん。

単相三線の重要な性質に「中性極の白を使わずに赤と黒をプラスマイナスとして使用すると200Vの電源が取り出せるよ!」というのがあります。(図2の四角いオレンジ)

よく溶接機とかで単相200V」とか書いて有るのはコレの事です。三相交流200V=通称・動力電源」とは違うので混同しないように要注意!

 

3)家庭のコンセント100V 本当はピーク電圧が141.42・・・循環小数ボルト

一般論として直流はずっと100Vだから100Vでわかりやすい。じゃ交流は?

図3
バイクタイヤ交換東京モトフリーク 直流交流ACDC

交流は常に電圧が増減変化しているから、エネルギーが変化している。波形としては正弦波(サイン波)で、平均100Vの直流と同じエネルギーを確保するにはピークで141.42・・・循環少数ボルトが必要になるんです。

つまりルート2倍です。

もし交流のピーク電圧を100Vにすると、直流エネルギー換算で100÷1.41=約70.9Vにしかなりません。まぁここでは交流はそん言うものなんだなぁ~と思って下さいませ。

 

4)交流の必殺技 昇圧・降圧・位相反転!

初期の発電所は直流送電で、かのトーマス・エジソンは直流送電支持者でした。

でも直流送電には発電所の近くが大電圧で遠くは電圧降下する不公平が発生(ジュール熱損失)・トランスで昇圧降圧出来ない・位相反転出来ない(そもそも位相が存在しない)という欠点があり、現在は交流送電が主となってるみたいです。

逆にわざとジュール熱損失を利用したものには白熱電球とか電熱器、ドライヤーなどがあります。

もちろん送電線素材の銅(軽量化のため導電アルミ線かな?)も電気抵抗があるんで、交流にもジュール熱損失は発生しますし、昇降圧用のトランスも銅損=どうそん=銅線コイル損失鉄損=てっそん=ケイ素鋼板渦電流損失という現象が発生します。

が、、、

「交流の重要な性質として電圧をトランス等で上げ下げ出来るのが便利なところ。一般論として直流はこれができません。」※重要 試験に出ます!

だからパソコンとかアダプターで100Vから12ボルトとか6ボルトに電圧下げてますよね?実際にはトランス以外のもっと近代的で軽量な降圧レギュレターとかコンバーターを使ってると思いますけど。

 

5)電圧≠電力

話がそれますけど要注意なのが電圧=電力では無いということ。

よく勘違いしている方がおられますが、元のエネルギー量が変わらない限り、電圧を上げるとその分電流は下がるから、電圧は上がっても、電力量は変わらないということ。

例えばホースの先を指で潰して圧力を高くすると、水の勢いは増えるけど水量は減りますよね?つまり元の水の供給量は変わらんって事です。

ココらへんは重要だから興味がある方は各自で調べてくださいませませ。

 

6)逆位相ってなんやねん!=位相反転された波形の事

上にも溶接機とか機械の電源で単相200Vって書きましたけど、単相三線の良いところは逆相を使用するため赤と黒をプラス・マイナスで使用すると200V電源として使用出来るところ。

※正確にはプラスマイナスと言うのは間違い。電気屋さんは「L1とL2で200V取って!」とか言うらしい。その理由は7)ホットとコールド を参照の事。

で、逆位相ってなんやねん、、、。

上の図3再登場
バイクタイヤ交換東京モトフリーク漏電 単相三線100V

オレンジの四角の右に、上からu・0・vって言う茶色い文字があります。

接地線0(つまりアース)から見ると上のuは、下図4のオレンジ動力線1みたいに交流がプラス方向に走り出して(発電)、vは青い線みたいにマイナス方向に走り出します。

図4
バイクタイヤ交換東京モトフリーク

このように元の波形に上下真逆の相似形に電圧が変化するように手を加えることを位相反転させると言います。位相反転させて逆になった位相のことを逆位相といいます。

英語で言うと、、、
正相=せいそう=in phase=が流れるのはホット線
逆相=ぎゃくそう=out of phase=が流れるのはコールド線

図4には141Vって書いてありますけど、便宜上ココでは100Vと解釈して下さい。

で、オレンジのプラス側ピークと青のマイナス側ピークを足すと200Vの電位差があります。つまり200V電源が取り出せる訳です。

実際のプラス・マイナスのピーク・トゥ・ピーク(山頂と谷底)の最大電位差は約282Vなんですけどね。エネルギー量を直流換算すると200V相当って事です。

 

7)ホットとコールド

電柱から来る電源入力波形や楽器の音声信号など発生元がプラスに走りだす波形と仮定するなら、、、

受側(入力される側)の出力が、、、
●入力波形と同じ方向に出力波形が走り出す正相はホット。入力がマイナスに走り出すなら出力側(二次側)もマイナスに走り出すのがホット。
●出力が入力の波形とは逆方向に走りだす逆相はコールド
あくまでも元の波形と同じ走り出し方向なのがホットなんでプラスに走り出せばホット」では無いことに注意!

ちなみにホット線・コールド線を、プラス・マイナスと言ってはいけません

なぜかっつうと、ひとつの機械に直流回路と交流回路が混ざっている事は普通で、プラス線なのか正相線なのか分からなくなるからです。

 

8)逆位相とか位相反転のスゴイところ(楽器・音楽の話)

なにがスゴイって逆位相と位相反転はメッチャ応用が効く所なんです。上記の単相3線で100Vを200Vに出来るのとは別に、、、

例)音声信号のバランスアウト

バランスアウト 位相反転 バイクタイヤ交換モトフリーク東京

2/4追記
上図のマイク(シュアーSM58)の出力を、ホットとアースの2本だけで送るのがアンバランス送信。
ホットの正相波形をマイク内の素子で、ノイズキャンセル用にコールド用の逆位相を1個余分に作り、コールド配線を1個増やして3本で送るのが上記バランス送信です。

 

その他エレキギターのハムバッキング・ピックアップもこんな感じでハムノイズキャンセルしてますね。まぁピックアップの場合はコイルの巻き方向が同じでポールピースの磁極は逆(ノイズはコイルの巻き方向の影響を受けるが、磁極の影響は殆ど受けない)。みたいな感じで実現してますけど。

発明したのは1950年台末のギブソン社副社長だったけかな?セス・ラバーさんとテッド・マッカーティーの両名。当時はまだパテント出願中だったから通称パフ=PAF=PATENT APPLIED FORと呼ばれていたのは、楽器に詳しいかたならご存知かも。あのエディ・ヴァン・ヘイレンもつかってましたね。

ちなみにネックの反り調整に使う「アジャスタブル・ロッド」もギブソンの発明ですから、ギブソンは大したものです。

その点、元電気屋だったレオナルド・フェンダーさんの場合は、電気関係の節約っぷりがスゴイですね。トーンが2個有るのに、コンデンサー1個に減らす。みたいな。

あとベースマンって言う銘アンプも発明しました。初期マーシャルはこのフェンダー・ベースマンの真似っ子であります。

ちなみに僕は、初期JTM45かJCM800をハイゲインに改造したのが好きかもなぁ~と。

 

※番外 電気ウンチク

じつは凄く速そうに感じる電気ですが、、、、、

電気の流れる速度は秒速数ミリくらいと遅い。
電流の伝わる速度は秒速約30万キロと光速に近い。

理由は電子の移動は凄く遅いから。それを発見したのはイギリスのJ・J・トムソンさん。発見したのは1900年の数年前の事。それから10年くらいしてノーベル賞もらったハズ。

興味の有る方は陰極線とか右ねじの法則とか、各自で調べてくださいませませ。

 

以上タイヤに全然関係ない話でした!

ps.ホンダNM4のアイアンマンM様。間違いがありましたらご指摘お願いします。
浪崎より♡

 

 

お問い合わせ

〒120-0034
東京都足立区千住1-1-9-1F
TEL 03-6806-2277

https://motofreak.jp

タイヤ交換 バイク オートバイ 東京 モトフリーク