いつもモトフリークブログを
ご覧頂き有難うございます。
モトフリークではタイヤ交換作業の時に
ブレーキパッドの残量やベアリングの状態など
その場でチェックできる物は
お客様に状態をお伝えしています。
そんな中で頂く質問に、
「ブレーキのタッチが甘い気がする、、、」
と言うものがあります。
ここで重要なのは
「ブレーキが利かない!」と言う
ハッキリした分かりやすい状態では無く
ゆっくりレバーを引いて
パッドがディスクに触った瞬間の
カッチリしたタッチが無く成った。
「なんか今までと違う気がする、、、」
と言う様な、何かハッキリしないけど
不安に成るシチュエーションについて
お答えしようと思います。
「メッシュに変えてエア抜きもしたのに、、、」
と言うような一般的な対処をして
それでも改善しない時に該当します。
順番としては一般的に気付き辛い
分かりにくい順番に上げてみますね。
●原因1
ホイールベアリングが損耗している
意外と多いのがベアリングの損耗です。
ベアリングが損耗しますと
タイヤが左右に触れながら回転するため、
ブレーキディスクがパッドを広げます。
すると常にクリアランスが多い為、
ブレーキレバーを引いてから
パッドがディスクに接触するまでの
距離が開いて空走期間が増えます。
対処方法
ただちにベアリングを交換しましょう。
ベアリングの寿命は大体20000キロ目安に
している方が多いようですが、
スポーツ走行が多い方は速く痛みます。
●原因2
パッドのバックプレートが反っている
スポーツ走行に適していないパッドや
低品質なブレーキパッドが
高温に成る走行をしますと
バックプレートの鉄板と摩擦材は
熱膨張係数が違うために反ります。
通常は冷めれば元に戻るのですが
中には反ったまま戻らないケースがあります。
また反った状態でパッドが偏摩耗し
冷えた時にその影響が出るなど。
ブレーキレバーを引いた時に
キャリパーピストンが飛びだす距離は
イメージとして1ミリにも満たないので、
反ったパッドがピストンを押し戻している事で
レバーを引いても空走期間が発生します。
対処方法
一定の評価が有る有名メーカーの
走りに合った良質なパッドに交換。
●原因3
ブレーキキャリパーの高温時強度不足
たまに有る事ですが、
結構スポーツ走行に適したバイクでも
純正装着キャリパーの高温時強度が
低い物が有るような気がします。
具体的に言うとサーキット等でかっ飛ばし
キャリパーが熱くて触れない位の温度に
成った時になんかタッチが悪いと言うもの。
メッシュホースにしてスポーツパッドを入れ
良質なブレーキフルードにしたのに
何故か高温時だけタッチがしっかりしない。
勿論正しいメンテナンスが出来ている
と言う前提条件は必要です。
対処方法
ブレーキキャリパーをスポーツ走行に
適した物に交換する。
●原因4
パッドピンが損耗している
パッドピンのパッドに当たる部分が
損耗してくると特に初期作動が悪化します。
対処方法
新品に交換
●原因5
マスターシリンダーのピストン損耗
マスターシリンダー内の
ピストンラバーは意外と速く損耗します。
特に効きが悪いと感じる様な
走りに有っていないパッドを使用すると
必要以上に力を入れてレバーを引く為
ピストンラバーが損耗する事があります。
速い方ですと1年で損耗する場合があります。
対処方法
新品に交換
●原因6
マスターシリンダー側のエア噛み
特にラジアルマスタータイプのレバーは
マスター内の空気が抜けにくい物があります。
対処方法
キャリパー側からだけでは無く、
マスターのブリーザーからもエア抜きを
してみると改善する場合があります。
と言うより必然だと思います。
また高度な技には成りますが、
通称「逆噴射」と言うのがありまして、
キャリパー側からフルードを足す
方法も有ります。
が、難しいので慎重に作業して下さい。
●原因7
その他
これらは「イロハのイ」なので
最初に疑って下さい。
・パッドが損耗している
・ディスクが損耗している
・フルードが低品質
・フルードが変質している
・フルード内にエアが有る
・レバーアッシー本体のネジ緩み
・ブレーキレバーの取付不良
もしくは潤滑不足
以上思いつく事を書いてみましたが
もし何か質問が御座いましたら
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