ミシュラン「パワー5」インプレッション

いつもモトフリークブログをご覧頂きまして、有難うございます。

 

多忙な為なかなかブログアップ出来ていませんでしたが、自分のバイクで試したパワー5のインプレを、やっと纏められました。「おいおい、今更やっとかよ、、、」と言う遅さですが、お時間御座いましたら暫しお付き合い下さいませ。

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パワー5はどんなタイヤか?

「ラジアル構造のスポーツカテゴリータイヤ」であり、メーカーの話のとおり、非常にミシュランらしい実用性の強いストリート使用を前提にしている感じが強く、他社のスポーツタイヤと比べると、スポーツタイヤとツーリングタイヤの良いとこ取り。を狙ったタイヤに感じます。

その理由は、、、、、、

倒し込みは軽すぎず重すぎず、浅いバンクからタイムラグが無くシッカリと曲がる力が発生し出す。

パワー5は全体的にバンク角と旋回力がリニアな関係に感じ、倒し始めてライムラグ無く直ぐに旋回力が発生します。

一方パワーGPやα14などのハイグリップカテゴリータイヤは、スパッと「倒れる軽快さは強い」ですが、街乗りなど少ししかバンクしないシーンではあまり強い旋回力は発生せず、より深くバンクするほど漸増的に旋回力が強くなる傾向に有ります。単純に言うならタイヤが尖っている印象。

究極の旋回力や軽快さはハイグリップタイヤやレーシングタイヤに軍配が上がります。が、、、街乗りやツーリングの軽いスポーツランで、毎回フルバンクする訳でも無いなら、正直スグに旋回力が立ち上がるパワー5の方がストリートでの実用性と恩恵が強いと思いました。まさに「レーシーでは無くスポーティ」

常識的な速度域でのフラつきが少ない。

発車直後や停止寸前の速度域でフラつきが少なく低速域の安心感が強い。また、少し轍ができたアスファルトでもパワーGPやロッコル2よりハンドルを取られ辛くキレイに走れる印象です。

ビックリするレベルで寒さと雨に強い

もはや2010年代の前半までに発表されたツーリングタイヤを上回る性能だと感じました。ハイグリップのパワーGPも自分の10RRで試していますが、パワーGPでも耐寒性、耐ウェット性が凄くて「自分にツーリングタイヤは不必要なのでは?」と驚いたのに、パワー5はそれを余裕で上回りました。

ですから「自分はツーリングメインでたまに峠道の軽いスポーツランだけど、出先で雨が降ってきて帰れないと怖いから、本当はスポーツタイヤ履きたいけどツーリングタイヤを選ぶか、、、。」みたいな方にこそパワー5はオススメです。

コレはパワー5に限らずダンロップ ロードスポーツ2やピレリ ロッソ3にも当てはまりますが、積雪やアイスバーンでも無い限りは、常識的な街乗りペースで関東近県レベルなら、雨だろうが低温だろうが普通に帰って来れると思います。自信を持ってスポーツタイヤを履きましょう。もちろん豪雪地帯や災害レベルの豪雨はその限りでは有りません。

乗り心地のソフトさ

先入観では「最新タイヤだから、さぞやソフトで有ろう!」と思っていましたが、いざ乗って見ると「アレ?意外とガッシリしているぞ、、、」と言う感想。しかし自宅からモトフリまでの往復、約15km×3日=45kmも走ると「あ、気づいたらソフトに成ってる!」という感じで、ナラシ運転ですっかりアタリが柔らかく成りました。※その後200~300kmも走ったら、もっとソフトでモッチリ君になりました。下記「空気圧インプレ」をご参照下さいませ。

ミシュランらしいタイヤの軽快さとアタリの柔らかさも相まって、大型バイクでの街乗りも苦は感じませんでした。ここいら辺は「パっと乗りやすいスポーツカテゴリー」と言う感じで、さすがにハイグリップカテゴリーよりストリートの実用性を実感します。

グリップと接地感

グリップも接地感も共に全く問題ないレベルで高次元。ただし「ほら、凄ぇーグリップしてるでしょう!?」と言うような、わざとらしい類の演出感が無く、意外とスッキリ・サラっとした性格なので、ひょっとすると「あれ、意外と大人しいカモ?」と思っちゃう方も居るかもなぁ~と。でも200~300kmも走ると、モッチリとしたグリップ感がだいぶ発生してきました。

基本的にグリップは有るけど、性格が大人しい「気は優しくて力持ち」タイプなので、ド派手なフィーリングは求めない方が良い気がします。この子はあくまでも「ストリート用タイヤ」です。

 

他のスポーツタイヤとの比較

ミシュラン パワーRSと比較

前作パワーRSは「前輪がクルンと旋回半径が小さく、小回りが効く」感じだったのに対して、パワー5はもっとタイヤにシッカリと腰が有り、コロンと倒れる感じがします。変な言い方ですが、パワー5の方が普通な感じがします。ちなみにパワーRSの特殊アビリティ「運転が上手く成った気がする!」は発動しませんでした。

ブリヂストン S22と比較

う~ん、無理して言えばですけど、なんとなくブリヂストン S22と「方向性は」似ているかなぁ~?

ちなみにS22に「方向性」が似ている。と書いた理由はニュアンスを言葉で説明するのが難しいんですけど、、、、、、フロントが軽快感担当で、リアは低めの安定感志向という感じのS22。リアは荒れた道でもアクセルを開けやすいようにトラクションコントロールを意識している感じは有るけど、S22ほど前後関係が極端な味付けでは無く、ボクが勝手に思うミシュランらしい「中庸さ」がシッカリとしており、S22よりリーンし始めた瞬間の「ヨッコラショ」と言った感じの重ったるい様な癖は少なく感じます。またS22より旋回半径、特に加速脱出するコーナー後半はコンパクトに感じます。強いて言えばS22の方が少しグリップは上だが、耐寒性、耐ウェット性、ロングライフ性能は、パワー5の方が上。と言う印象です。

ピレリ ロッソ3と比較

「同じスポーツカテゴリーのロッソ3とどう違いますか?」と言うご質問は結構多くいただくのですが、、、基本的なグリップの強弱やハンドリングに「そこまで大きな優劣は感じないですが、味付けはだいぶ違う」と思います。

基本設計年時の違いは考慮する必要が有りますが、具体的には「パワー5の方が比較的キレイな道での長距離快適性を意識していて、ロッソ3の方がより荒れた道を意識している。」と感じました。特に差を感じるのは、バンク角が深くなった領域ですかね。いわゆる公道の常識的な路面状況では、パワー5は凄くシッカリとした接地感が有り、グリップも非常に優秀なことから、不安感が一切ありません。

対してロッソ3は少しケース剛性が柔らかめで「サイドがウニウニ動く」感じがします。しかし少し路面の荒れが大きくなってきますと、ロッソ3は突き上げ感が少なく、「トス・トス・トス」と軽くいなしてしまいます。

なんでしょう、イタリアの「フータ街道」でしたっけ?イタリアの走り屋スポットらしく、ドゥカティやランボルギーニの発表会でも走るスポットらしいですが、道が荒れてるんですかね?カリフォルニア州に例えて言えば「マルホランド・ドライブ」みたいなもんでしょうか。砂が浮いていたりバンピーだったりすると、高剛性なタイヤは怖い時がありますから、ある程度ソフトで突き上げをいなしてくれるタイヤが良いのかもしれません。

サーキットでの使用

同じスポーツカテゴリーで比較するならですが、一番タイムが出るのはピレリかな?中間がS22で、ミシュランとダンロップは大人し目な印象です。

 

タイヤ剛性の比較

例えばバイクを押し引きして、歩道への段差を乗り上げた時の感じを擬音で例えると、、、

↑上の方 よりシッカリ固め

ロッコル2=コッ!

パワーGP=コンッ!

パワー5=ストッ

ロード5=ボン

↓下の方 より柔らかめ

と言った感じで段々と柔らかく、反力の立ち上がりもスローな感じに成ってきます。

 

 

空気圧はどれくらいが「ボクの」好みか?

まず注意点として「よく分からない」「自信が無い方」はメーカー推奨値を採用して下さい。

また、あくまでも「タイヤがせいぜい8分山までの健康な状態」「もしくは新品状態」で「僕のバイク」で「サスやリンクなど前後共に健康」で、んで「ストリートの一人乗りの場合」で「ボクの好み」と言う前提です。

走り始めの冷間時で切れ込むこともなく、かと言って高すぎて跳ねる。と言う事が無いギリギリのラインを狙うため、前後完全に窒素に入れ変えて、各空気(窒素)圧を試してみました。タイヤは新品装着から走行約50kmくらいの状態で試しました。

前2.5 後2.6 前後硬い

前2.5 後2.5 前後硬い

前2.4 後2.4 前比較的良い 後硬い

前2.3 後2.3 前良い 後バンク時少し硬い

前2.3 後2.2 前良い 後バンク時惜しい!

前2.3 後2.15 前良い 後良い

前2.3 後2.1 前良い 後良い

前2.2 後2.0 冷間時前後切れ込み重い 少し温まると短所減る

と言う印象。

もちろんバイクメーカーさんの推奨も有りますんで、皆さん自己責任でイロイロ試して頂きたいですが、一人乗りでこのタイヤをスポーツランをする場合、F)2.5 R)2.9は「少し勿体無いかな?」という気もします。

もし同じバイクのカテゴリーで参考にするなら、ドゥカティの標準空気圧は意外と試す価値が有るかも知れません。皆さんは如何お考えでしょうか?

 

※後日の空気圧追加インプレ

200~300kmも走り続けたら、タイヤがだいぶ馴染んできたせいか、感触が更にソフトになってきました。一人乗りの短距離で軽いスポーツランでしたら、前2.4 後2.3でもアリかもしれません。軽く荷物を乗せるツーリングメインでしたら前2.4 後2.5~2.6もよろしい様です。

最初のタイヤ慣らし走行は50~100kmくらいで70~80%終わるのカモしれませんが、その後も200kmくらい掛けて、だんだんソフトに馴染んで行くように感じました。もちろん最初からより激しい走りの方が、慣らしの時間はより短くなる傾向に成るでしょう。

 

だいぶ長くなりましたので、続きは次回になります。

 

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