3/3 追記

日曜なのに雨だし、その後S22とその他のタイヤの質問が増えてきたので、以前のインプレと重なる所は多いですが、ご新規さんも増えたみたいなので追記してみました。

 

乗り味的な立ち位置

⬆ハイグリップ的カミソリ系

スパコルSPV2

ロッソコルサ2

α14⬅違う意味で同順➡パワーRS

ロッソ3

S22(ほぼ同順)ロードスポーツ2

⬇スポーツ的マイルド系

 

ブリジストン S22

●基本的ジャンルや性格

「安定系スポーツタイヤど真ん中」に感じる。だけどちょっと特殊感が有る。

パワーRSの様なハイグリップとスポーツの中間「スーパースポーツ・カテゴリー」では無いと判断。ダンロップロードスポーツ2に近い立ち位置ではないか?理由は他の4種類に比べてS22はグリップは十分で申し分ないですが、なんとなくスパッと倒れて曲がる鋭さが無いから。特にリヤの重さが。

●グリップ感

小雨や路面温度5℃前後以下の環境、普通に晴れた日のドライグリップなど、十分申し分無いグリップ。

なんとなく安定感が強く感じるタイヤの割には、イザ飛ばした時の転倒防止の保険的グリップは強く感じる。ソコいらへんの軽快感とグリップの関係が、ミシュランパワー3と真逆に感じる。ツーリング主体でブレーキを残して攻める程ではない、軽いスポーツランをするタイプのライダーにオススメ。

●バンク感

「直進安定感が出るタイヤ」に感じる。

空気圧を上げていくと、ブレーキリリースと同時に倒れるバンク軽快感が出てくるけど、その時にはタイヤが硬くて跳ね出す印象を感じたから。

例えば街乗りやツーリングしかしない超初心者ライダーなのに、カッコいいからと言う理由でヤマハのYZF-R6みたいなカミソリバイクを買ってしまい、それが怖くてマイルドにしたい、けどグリップはシッカリと欲しい。そんなライダーに向いている感じ。

逆にヤマハMT07前期型みたいないリアが低めで、コーナー二次旋回に不満が有るライダーには、強くはオススメ出来ない。

今以上に軽快感が欲しいライダーや、隼とかZX14Rのフラッグシップ系、リッター前後以上の大きくて重いバイクを軽快にしたいライダーには、同じブリヂストンならRS10をオススメしたい。

●ハンドリング

ハイグリップ~プロダクションにありがちな、足元をすくわれる様な「スパッと倒れる怖さ」が無い感じで、「さぁバンクするぜ!」という瞬間に、リアが低くいせいか一瞬ソコに留まろうとする慣性質量に似た様な重さを感じる。

が、、、いちど倒れだすとハンドリングは軽快でタイムラグ無く旋回力は発揮してくれるものの、他の4種類のタイヤと比べると2次旋回のライントレースは大回りに感じるかも。

何て言うか、スーパースポーツ~ハイグリップの旋回力に慣れたライダーだと、一気にしっかりバンクしないとタイトターンしない感じ。しかし気づいたらバンク角が結構深くなっていても怖さ感は少ないのは美点。

●剛性感

基本的にはライダーが「潰す、と言うより潰れてくれる系」に感じるせいか、なんとなくソフトで、積極的にブレーキを残して路面に押し付けて走るライダーには、すこしコシが柔らかいと感じるカモ。

●空気圧
これが一番特殊感につながる部分ですが、前2.4、後2.6とかでも、スパコルなどサーキット用タイヤを前後2.0以下にした時の様な前後姿勢を、それほど低くない公道用の空気圧で実現出来る一面がある。他社タイヤを前2.2、後2.0にすると、ちょうど同じくらいの姿勢に成る。

つまり、S22はスポーツカテゴリータイヤなのに、どこかにサーキット走行を意識した設計が見え隠れする。他社には無い特殊キャラクターを感じる。

 

ピレリ ロッソコルサ2

●基本的性格

俺はピレリだ。走り屋よ速けりゃイイんだろ?

●所感

スポーツカーに例えるなら「攻めるとスカッとするが、近所の買い物には行きたくない車」みたいな。

「クセはあるが天才」的な自称「孤高の存在」(⬅実は中二病のヲタク。でも本当に天才)。ギタリストに例えるならイングヴェイ・マルムスティーン。

以下勝手な想像ですけど、たぶんコンセプトは「公道走れる最速タイヤ」で、欠点を残してでも長所を伸ばしたような、狭く深い一点集中主義的な走り屋勝負タイヤ。

ケース剛性が高いせいか、潰れてくれるタイヤでは無く、潰すタイヤ。乗り心地はどこか固くて、シャコタンにしたスポーツカー的。ZX14Rや隼などデカイバイクでも負けない面圧感というかシッカリ感がある。

ゆえに荒れた道より平らな道が得意で、キレイなハイスピード系の峠~サーキットにオススメ。

綺麗めな道でソコソコ以上の速度で旋回した時のカミソリ感は、すべての公道用ハイグリプタイヤ中で最強じゃないっすかね?Very very Keen Edge!!!

んで、若気の至り的な雑なアクセリングやブレーキングをしない丁寧系ライダーなら、スパコルSC勢と一緒に峠を走っても特に遅れを取るような事は無いと思われ。

イメージとしては峠でスパコルSC勢を追い越すことは無いとしても、置いていかれる事もない。みたいな。

ちなみに「伊達に最新タイヤでは無い」だけあり、孤高のロッコル2でも、旧ピレリロッソコルサやメッツラーM5あたりと比べると、走り出しの低温時に感じた滑りやすさは少なく感じる。

「自走でスーパーコルサを履くか否か?」そんな悩みを持つアナタの為に存在するタイヤ。

 

ミシュラン パワーRS

●基本的性格

ハンドリング軽快系で超絶乗りやすい。

●所感

なんだろう?「そんなアイディアがあったか!」と思わせる、画期的というか革新的というかそんな感じで、ハイグリップとスポーツのイイところ取り。

パソコンで言うと「旧G3 i Mac」みたいに「CPUが最速!」とか「グリップが最高」とか、そんな一点勝負では無い高バランス要素で勝負しているタイヤで、「速けりゃイイんだろ?」と言う、ロッソコルサ2と真逆のスタンスで勝負しているように感じる。

基本的に短所が無いタイヤで、なんでも出来るように思わせるというか、街乗りでもツーリングでも峠でも、どこにでも走りに行きたいと思わせるタイプ、かつ大型バイクに慣れない劣等感を少なくしてくれるかもしれない、手の内感が出てくる。

具体的にはフロントのヘッド位置が低く感じ、ロール軸が他のタイヤとパワーRSだけが違う気がする。バンクしだした瞬間にタイムラグ無くステアが反応して、バンクがそんなに深く感じないのに軽く曲がりだす。

そして軽快感を失わない空気圧でもソフト感が有り跳ねない。スバラシイ!!!

極端な話バイクが少し小さく感じて1000ccが750ccくらいに成ったような印象。しかも運転がうまくなった気がするオマケ付き。

ちなみに西伊豆の山の中に有るコークスクリュー的なアップダウンの激しい所とか、道志道みたいに比較的狭くてアールがきつい道など、いわゆるフラッグシップ系が苦手とする道で、モタードとかが得意そうな道は、軽やかにクルクル回ってオススメ。

車重が重く重心が高いワンボックスの後に、大人の高精度メンテしたマツダロードスターを運転したらこう感じるかもしれない。という妄想。

 

ダンロップ α14

●基本的性格

乗りやすい系ハイグリップタイヤ

●所感

はじめてハイグリップタイヤを履くライダーで、でも少しハイグリップに恐怖感を抱いている場合、極めてオススメのタイヤ。

基本的に「純血ど真ん中ハイグリップタイヤ的性格」で、形はパワーRSより三角に尖っている感じ。

ケース剛性はロッソコルサ2よりかなり柔らかくパワーRSに近い。

しかも最新技術による低温の強さ、雨の強さ、グリップの高さという走りやすさをプラスしたもんだから、かなり走りやすく好印象。また、ハイグリップタイヤに抱く怖さ感が少なくて、初心者に優しくハイグリップタイヤというものを教えてくれる、気は優しいが力持ちタイプ。

旧ピレリロッソコルサやメッツラーM5あたりを履いているライダーで、「温まるとイイけど、冷えてる時は、、、」みたいな方が履くと、最初から走りやすくてビックリすると思う。

やはり「伊達に最新タイヤでは無い」と言う、納得させられ感が満載。

サスが柔らかめなバイクでも綺麗に走ってくれて、当時のNSRとかTZR、ガンマ、CBR、ホンダV型エンジン勢などに、このタイヤを渡したら「魔法のタイヤだ!」と驚き狂喜乱舞していたかもしれない。

あれ、カワサキKRはどこだ?

 

 

—⬆ココより上3/3追記分—

 

 

ブリヂストン「S22」インプレ中間報告

現在テストしている、ブリジストンの最新スポーツタイヤ「S22」のインプレ中間報告です。

2018年2月23日にテストを開始して、1)P/スパコルSPV2 2)P/ロッコル2 3)Mi/パワーRS 4)D/α14 5)B/S22。

と5セット目のテスト・インプレッションになります。

ただし注意点として、1)現在そこまで距離が走れておらず、ひょっとすると慣らしが完全に完了してないカモ?という点  2)一般的にタイヤ慣らしが完全に終わると軽快感が増える事が多い事 3)空気圧によるキャラ変化が大きい事。

以上の理由により、大きな印象変化を感じた場合は追加インプレするカモです。

 

タイヤテスト前に条件を揃える作業

僕の努力で調整出来ない3項目

1)気温 2)湿度 3)路面状況

上記以外はなるべくフェアになるよう、必ずタイヤ交換時に以下を同じケミカル、トルク管理にてチェックやメンテしてます。

1)前後サスペンションの清掃潤滑

2)リンクやピポット、ステムのチェック

3)チェーンメンテナンス

4)シャフト類の清掃潤滑

5)ベアリングチェック(機械・触診両方)

6)窒素充填にて窒素圧数種類チェック

7)通勤で約1500回以上往復している同じ道、同じ時間帯をメインにして他の道も入れる

8)ビードを上げた後、窒素を入れたら一回それを捨てて、再度窒素を入れ直して残存大気や水蒸気を排除する。

9)現在走行距離は新車時から4000km少々ですがオイル交換は6回している。つまり初回ノーマルオイルを入れたら7番目のオイル。オイルはAMS(アムズ)の10W-40でPAOベースの100%合成油で統一。

 

お試し「冷間時」窒素圧は以下の5通り

あくまでも公道一般走りを前提に僕のバイクでの感想を入れてみると、、、

前)2.5 後)2.9
⬆固くて跳ねた

前)2.5 後)2.7
⬆バンク・ハンドリング軽いが跳ね出す

前)2.4 後)2.5~2.6
⬆ココが公道前提での軽快感とグリップのバランス点か?

前)2.4 後)2.4
⬆公道の下限圧かな?冷間時リアが少し重い

前)2.3 後)2.3
⬆暖めないと重く低く丸い感じ。思うにコレ以下は走り屋の領域。でも走り屋はこのタイヤ選ぶかな?

ただし空気圧でかなり印象が変わるタイヤで(特にリア)、標準圧を推奨と言うか高めの空気圧指定しているD/α14よりも、むしろS22の方が空気圧によるキャラクター変化を強く感じましたが、皆様は如何でしょうか?

僕がスパコルなどのプロダクションレースタイヤやハイグリップタイヤに慣れ過ぎているせいで、バイアスが掛かっている可能性も否定出来ませんので、ぜひ皆さんもお好みの空気圧をイロイロ試すことをオススメします。

 

タイヤのケース剛性感

空気圧で相当キャラが変わりますが、S22は結構高剛性な印象で凸凹を拾う感じがしますね。

↑高剛性≒シッカリ系

1)ロッソコルサ2(トレッドが厚いせいかSPよりボテッと重い感じ)

1.2)ほぼ同順でスパコルSPV2

2)α14

↕(3/1変更S22とα14を逆にしました。)

3)S22(軽快感を感じる空気圧で軽く跳ね出す)

4)パワーRS(軽快感が出る空気圧でも跳ねない。特にフロントがソフト)

↓やんわりソフト系

 

んで、S22の走りはどうなのか?

特にリアタイヤに強い特徴を感じましたが具体的には、、、

1)リアが低く丸く感じる。(ただし空気圧で大変化)

2)「あれ?間違えて190/50入れたか?!」と思わずバイクを道端に停めてチェックした事実。

3)他メーカースポーツ~ハイグリップより、バンクで端っこまで到達しやすい印象。

4)フロント高はα14と近い感じで特に差異は感じず

5)グリップは申し分なく十分!

6)夜間路面温度5℃以下のグリップ感も文句なし!

7)小雨は全然問題なし!(大雨未テスト)

8)ハンドリングは基本的に安定性志向に感じ(ただし空気圧で大変化)

9)アクセルを開けると他社ハイグリップタイヤより「立ち」が強く感じる。(ただし空気圧で大変化)

10)安定性志向に感じるが、一旦倒れると曲がる力は十分!

 

東京都北区飛鳥山公園明治通りの上り下りコーナーで、、、

写真右上のS22刻印のあたりが分かりやすいですかね?完全街乗りで残りが約1センチチョイ。他のタイヤでは同じコーナーで約3~4センチ端っこが余る印象。もちろん普段の通勤で他車もいるから飛ばせないタイトコーナー。なぜ、ここまで違うのだろう、、、。

ブリヂストンS22インプレテスト中バイクタイヤ交換東京

⬆この時の窒素圧は冷間時で前)2.4 後)2.6。

 

上記を図にするとこんな感じ

「ピレリ ロッソコルサ2」「ミシュラン パワーRS」比較インプレ

なんとなくミシュランのパワー3と、ハンドリング・グリップ感が真逆な印象を受けますね。

 

※注意 

現時点ではこんな感想なんですけど、空気圧でのキャラクター変化が大きいことと、慣らし不足の可能性もあるカモなので、皆様も焦って鵜呑みにしないようヨロシクです。追加・訂正の情報は確認次第ご報告いたします。

 

「ピレリ ロッソコルサ2」「ミシュラン パワーRS」比較インプレ

前回の「ピレリ ロッソコルサ2」「ミシュラン パワーRS」比較インプレの続き

ダンロップα14「現時点のインプレ結論」を追記しました

 

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